【著作権とは】
著作権は、小説、絵画、音楽などの著作物を創作した者に与えられる権利で、これらの著作物の無断利用から守るための権利です。
著作権の特徴は、権利を得るために何ら手続を必要としない、ということです。
つまり、著作権は、著作物が創られた瞬間に発生するのです。
これを「無方式主義」といいます。
権利取得のために登録などの手続が必要な、特許権や商標権など産業財産権と大きく異なります。
著作権の特徴は、権利を得るために何ら手続を必要としない、ということです。
つまり、著作権は、著作物が創られた瞬間に発生するのです。
これを「無方式主義」といいます。
権利取得のために登録などの手続が必要な、特許権や商標権など産業財産権と大きく異なります。
【著作権法で保護されるには】
著作権法による保護を受けるには以下のいずれかの要件に該当する必要があります。
日本人が創作したものであること
日本の法令に基づいて設立された法人を含みます。
最初に日本で発行されたものであること
最初に外国で発行された日から、30日以内に日本で発行されたものを含みます。
条約上保護の義務があるもの
【保護期間】
[原則]
著作者の死後50年間です。
[無名、変名の著作物]
共同著作物の場合は、最後に死亡した人を基準に計算されます。
公表後50年間です。
[法人名義の著作物]
実名の登録をすることで、死後50年間となります。
公表後50年間です。
[映画の著作物]
公表されない場合には、創作後50年間です。
公表後70年間です。
公表されない場合には、創作後70年間です。
【著作権の分類】
著作権は、著作者の人格に関する権利である著作者人格権と、財産権としての権利である著作権に分けられます。
【著作者人格権】
著作者人格権は、著作者の人格的利益を保護するための権利です。
このため、著作者人格権は、他人に譲渡することができません。
[著作者人格権の内容]
このため、著作者人格権は、他人に譲渡することができません。
[著作者人格権の内容]
1.公表権
2.氏名表示権
3.同一性保持権
まだ公表していない著作物を公表するか、しないかを決定する権利です。
公表する場合には、いつどのような方法で公表するかなどを決定する権利です。
一度公表したあとは、権利は働きません。
公表するときに、氏名を表示するか、しないかを決定する権利です。
表示する場合には、どのような名義で表示するかを決定する権利です。
著作者の意に反して、著作物を改変されない権利です。
題号を改変されない権利も含みます。(題号自体は著作物ではありません)
【著作権】
著作権は著作者の財産的利益を保護するための権利であり、排他的、独占的に権利を有することになります。
相続の対象にもなります。
[著作権の内容]
勝手に〜〜されない権利と言い換えることができます。
財産権ですので譲渡することができます。全部又は一部を問いません。
例えば、複製権の場合には、「勝手に複製されない権利」とうことになります。
相続の対象にもなります。
[著作権の内容]
1.複製権
2.上演権、演奏権
3.上映権
4.公衆送信権
5.口述権
6.展示権
7.頒布権
8.譲渡権
9.貸与権
10.翻訳権、編曲権、変形権、翻案権
11.二次的著作物の利用権
印刷、複写、録音、録画などにより、有形的に再製する権利です。
手書きで写すことも含みます。
複製は、著作物の全部又は一部を問いません。
公衆に向けて、演劇等を上演、音楽を演奏する権利です。
生演奏に限らず、CDやDVDなどを再生することによるものも含みます。
公衆とは、不特定又は特定多数の者をいいます。
公衆に向けて、テレビカメラなどの機器を利用し、スクリーンなどに映し出す(上映する)権利です。
映画の著作物に限りません。
著作物を公衆に向けて送信する権利です。
テレビやラジオなどの放送が含まれます。
音楽有線放送やCATVなどの有線放送が含まれます。
インターネットなどを通じた自動公衆送信が含まれます。
サーバーへの記録、入力することで、自動公衆送信を可能とする送信可能化権が含まれます。
小説を朗読するなど、言語の著作物を公衆に向けて口頭で伝達する権利。
CDなどに録音されたものを再生する場合も含みます。
美術の著作物と未発行の写真の著作物について、その原作品を公衆に向けて展示する権利です。
作品を譲渡した場合には、一定の制限を受けます。
映画の著作物を頒布する権利です。
頒布とは、有償、無償を問わず、公衆に向けて複製物を譲渡又は貸与することです。
この頒布権による譲渡は、譲渡権とは異なり、譲渡後に権利が消滅することはありません。
著作物を公衆に向けて譲渡する権利です。
適法に譲渡されたものは、譲渡権は消滅します。
例えば、書店で買った本については譲渡権が消滅するので、その本を譲渡することは自由にできます。
CDや書籍、雑誌などを公衆に貸与する権利です。
著作物を翻訳、編曲、変形、翻案することにより、二次的著作物を創作する権利です。
創作された二次的著作物にも、著作権が発生します。
翻訳には、点字訳や暗号解読などは含まれません。
変形とは、絵画を彫刻にするなど、表現形式を変更することをいいます。
翻案には、小説を脚本化することや、コンピュータプログラムのバージョンアップなどがあります。
翻訳、編曲、変形、翻案された二次的著作物を利用する権利です。
二次的著作物を利用する場合には、元の著作物の権利者と、二次的著作物の権利者の両方から許諾を得る必要があります。
【著作物とは】
著作物とは著作権法によって、
と定義されていますので、以下の要件を満たすことが必要です。
思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう
思想又は感情を表現したもの
人の内面的活動を表現したものであることが必要です。
創作的に表現したもの
表現したもの
表現されたものであれば、CDなどに録音されたものの他、即興演奏なども含まれます。
内面に留まっているものや、アイデア、ルール、技法などのそれ自体は保護の対象ではありません。
文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの
高度な技術などは要しません。創作物の優劣なども問われません。
工業製品は保護の対象ではありません。
【著作物の種類1】
1.言語の著作物
小説、論文など文字で表現されたものです。
講演、スピーチのように口頭で伝達されたものも含みます。
キャッチフレーズ、標語などは一般的に、言語の著作物にはあたりません。
2.音楽の著作物講演、スピーチのように口頭で伝達されたものも含みます。
キャッチフレーズ、標語などは一般的に、言語の著作物にはあたりません。
楽曲など、音によって表現されたものです。
歌詞などは、言語の著作物にも該当します。
3.舞踊又は無言劇の著作物歌詞などは、言語の著作物にも該当します。
ダンス、パントマイムなどの振り付けが、これに該当します。
実際の踊り自体は、実演に該当します。
4.美術の著作物実際の踊り自体は、実演に該当します。
絵画、版画、書画、漫画、彫刻などが、これに該当します。
5.建築の著作物
城、寺院、橋、塔、庭園などが、これに該当します。
建築美を創作的に表現したものに限られるため、通常のビルのような建造物はこれに含まれません。
6.地図又は図面の著作物建築美を創作的に表現したものに限られるため、通常のビルのような建造物はこれに含まれません。
地図や、学術的な図面、図形などが、これに該当します。
7.映画の著作物
劇場用の映画だけでなく、テレビドラマ、CM、ホームビデオなどが含まれます。
テレビゲームの影像も、映画の著作物にあたるとされています。
防犯カメラなどの単なる録画物は含まれません。
8.写真の著作物テレビゲームの影像も、映画の著作物にあたるとされています。
防犯カメラなどの単なる録画物は含まれません。
構図や現像処理などに創作性が必要です。
写真染め、グラビアなどがなども含まれます。
9.プログラムの著作物写真染め、グラビアなどがなども含まれます。
コンピュータを機能させてある結果を得るために、指令の組み合わせで表現されたものをいいます。
プログラム言語、規約、解法は含まれません。
仕様書、説明書などは言語の著作物などとして保護されます。
プログラム言語、規約、解法は含まれません。
仕様書、説明書などは言語の著作物などとして保護されます。
【著作物の種類2】
1.二次的著作物
翻訳、編曲、変形、翻案することにより、既存の著作物に新たな創作を加えて作成された著作物のことをいいます。
外国の小説を翻訳したものや、小説を脚本にしたものなどが、これにあたります。
2.編集著作物外国の小説を翻訳したものや、小説を脚本にしたものなどが、これにあたります。
素材の選択や配列に創作性がある編集物は、編集著作物として保護の対象となります。
百科事典や詩集などがこれに該当します。
素材自体が著作物であるかどうかは問われません。
素材が著作物である場合は、編集著作物を利用する際に、素材の著作権者の許諾も必要になります。
3.データベースの著作物百科事典や詩集などがこれに該当します。
素材自体が著作物であるかどうかは問われません。
素材が著作物である場合は、編集著作物を利用する際に、素材の著作権者の許諾も必要になります。
情報の集合をコンピュータによって検索できるように体系的に構成されたものをいいます。
情報の選択や体系的な構成に、創作性が必要となります。
4.共同著作物情報の選択や体系的な構成に、創作性が必要となります。
2人以上の者が共同で創作したもので、それぞれを分離して個別に利用できないものをいいます。
それぞれを分離して個別に利用できるものは、集合著作物といいます。
また、音楽のように、歌詞とメロディーが一体のものとして創作されたものであっても、分離して利用できるものを、結合著作物といいます。
それぞれを分離して個別に利用できるものは、集合著作物といいます。
また、音楽のように、歌詞とメロディーが一体のものとして創作されたものであっても、分離して利用できるものを、結合著作物といいます。
【著作者とは】
[誰が著作者か]
著作者とは著作物を創作した者をいいます。
著作権法では、著作物に実名や周知の変名(誰もが知っているペンネームなど)を表示した場合、その者が著作者であると扱われます。
周知でない変名であっても、実名の登録をしてある場合には、その者が著作者であると扱われます。
著作権法では、著作物に実名や周知の変名(誰もが知っているペンネームなど)を表示した場合、その者が著作者であると扱われます。
周知でない変名であっても、実名の登録をしてある場合には、その者が著作者であると扱われます。
【法人著作】
次の要件を満たす場合には、法人が著作者となります。
法人の発意に基づいて創作されたものであること
直接的な指示があったかどうかは問題とはされません。
法人の業務に従事する者が創作したものであること
派遣労働者は、派遣先の業務に従事する者とされます。
職務上創作したものであること
場所、就間を問いません。
法人の名義で公表されること
これから公表する予定であるものを含みます。
プログラムの著作物は、法人の名義で公表されることは、要件とされません。
勤務契約等に、個人を著作者とする旨などの特別な取り決めがないこと
【許諾を得ずに利用できる場合】
著作権法では、一定の場合には著作権者に許諾を得ずに利用できる例外を定めています。
1.私的使用のための複製
[私的使用であっても許諾を要する場合]
2.図書館等における複製
3.引用
4.教育に関する利用
5.福祉に関する利用
6.営利を目的としない上映等
7.報道に関する利用
8.司法、行政、立法上の利用
9.放送上の一時的固定
10.美術の著作物等に関する利用
11.プログラムの著作物に関する利用
1.私的使用のための複製
個人的な利用や、家庭内などごく限られた範囲内での利用を目的とする複製をすることができます。
使用する本人が複製する必要があります。
[私的使用であっても許諾を要する場合]
店頭など公に設置されてあるダビング機などを使用して複製する場合。
文書や図面用の複写機は含まれません。
コピーガードなどの技術的な保護手段を解除して複写する場合。
2.図書館等における複製
公共図書館や大学、高等専門学校の図書館等が、利用者からの依頼に対して複製することができます。
小・中・高等学校の図書館は含まれません。
公表された著作物を調査研究のために一人につき一部、著作物の一部分に限り複製することができます。
所蔵する資料の損傷を防ぐためなどのために複製することができます。
絶版などで入手困難な資料を、他の図書館から依頼されて複製するすることができます。
3.引用
引用の場合には、著作物を利用することができます。
引用といえるためには、以下のことが必要です。
引用する側が「主」であり、利用される部分が「従」という関係にあること
引用部分が明確に区分できること
引用が必要最小限であること
教科書への掲載
既に公表された著作物を、学校教育の目的の限度内で、教科書に掲載することができます。
掲載したことを著作者に通知する必要があります。
文化庁長官が定める補償金を著作権者に支払う必要があります。
拡大教科書を作成するための複製
弱視の児童、生徒のために、既存の教科書を利用し、拡大教科書を作成するための複製をすることができます。
全部、大部分を複製する場合には、著作者に通知する必要があります。
営利目的の場合には、文化庁長官が定める補償金を著作権者に支払う必要があります。
学校教育番組の放送での利用
学校教育の目的の限度内で、公表された著作物を学校向けの放送に利用することができます。
著作者に通知する必要があります。
著作権者に補償金を支払う必要があります。
学校での授業の目的による複製
学校教育の目的の限度内で、著作物を授業で使用するために複製することができます。
漢字ドリル、計算ドリルのようなものは含まれません。
実際に授業を行う人、授業を受ける人が複製する必要があります。
授業の同時中継の場合の公衆送信
著作物を使用した授業の模様を、別の会場への同時中継をすることができます。
授業を受ける人に対してのみ送信を行うことができます。
試験問題による利用
公表された著作物を、入学試験、採用試験の問題として複製することができます。
インターネットを通じて試験をする場合には、公衆送信することができます。
業者が行う模擬試験のような営利目的の場合には、通常の使用料相当の補償金を支払う必要があります。
点字による複製
公表された著作物を、点字による複製をすることができます。
点字データとしてコンピュータに蓄積すること、コンピュータネットワークを通じて公衆送信することができます。
聴覚障害者のための自動公衆送信など
福祉事業者が、聴覚障害者のために、放送番組、有線放送番組のリアルタイム字幕を送信することができます。
非営利目的である上演、演奏、上映、口述は、無料であり、出演者等に報酬が支払われない場合に限り許諾を得ずにすることができます。
放送、有線放送などは含まれません。
時事問題に関する論説等の転載
新聞雑誌等に掲載された政治上、経済上、社会上の時事問題に関する論説を他に転載することができます。
放送、有線放送することもできます。
転載禁止の表示がある場合には、できません。
著作者の著名入りの記事は、転載禁止の表示と考えられています。
政治上の演説
公開された政治上の演説などは自由に利用することができます。
時事の事件を報道するための利用
時事の事件を報道する際に、その事件を構成する著作物を、その報道に伴い利用することができます。
裁判手続などにおける複製
裁判手続や立法、行政の目的のために必要な限度内で著作物を複製することができます。
情報公開法等による開示
行政機関等は、情報公開法等による文書の閲覧、写しの交付のために必要な限度内で、著作物を利用することができます。
写しの交付を受けた個人が、それをコピー等をすることはできません。
放送事業者、有線放送事業者が、放送のための技術的な手段として、一時的に録音、録画することができます。
著作権者から放送、有線放送の許諾を得ている必要があります。
所有者による展示
美術の著作物、写真の著作物の原作品の所有者は、その著作物を展示することができます。
屋外に設置された著作物の利用
屋外に設置された美術の著作物、建築の著作物を利用することができます。
彫刻を増製して譲渡する場合、建築物を複製して譲渡する場合、複製物を恒常的に屋外に設置する場合、販売目的で複製する場合には、許諾が必要となります。
展示に伴う複製
美術の著作物の展示会などに伴い、パンフレットなどに掲載するために複製することができます。
販売目的の場合には、許諾が必要となります。
プログラムの著作物の所有者は、滅失、毀損に備えて、バックップをとるための複製をすることができます。
複数のコンピュータで同時に使用するための複製は含まれません。
所有者でなくなった場合には、複製物を廃棄しなければなりません。

